宗禅寺の粋なはからいで、関係者を集めての上棟式が催された。まだまだ建て込みがつづく、否、終わりなく作られつづける野外儛臺だがここでいったんひと区切り、あらためて狼煙をあげようと企図された。正俊閑栖住職曰く「30年近く前から文化をこの地にもたらそうとしてきた。水族館劇場があたらしいつながりを広げていってくれています」。宗禅寺の意気に呼応して、その後の本堂での稽古も白熱。再スタートを切るまたとない機会となった。開幕まであと2週間。あらゆる荒波を乗り越えて進む船の行く末にご注目あれ!
水族館劇場副司令官・桃山邑、これにて退散仕る③
2017寿町公演「盜賊たちのるなぱあく」建込み
桃山特別インタビュー 聞き手 七ッ森左門
――こんにちわ。七ッ森左門といいます。
知ってるよ。入団13年目だろ。おまえ、どうでもいい自己紹介で原稿の字数稼ぐなよ。邪悪だな。
――すみません。今回は水族館劇場の長い歴史のなかでのいくつかのエピソードをお話しいただければ。
おまえの失敗の記憶しか思い出せないよ。
――そんなこと云わずに。それ以外をなんとか面白おかしく。たとえば旗揚げ当時の大八車の旅のこととか。
最初は歩いても歩いても公演場所がみつからず、途方にくれたなぁ。
――受け手はいなかったんですか?
津田君(特殊造形担当の準メンバー)と理和ちゃん(驪團時代からの、桃山のサポーター)が博多にいて最終公演を企画してくれたけど、それは筑豊地帯を巡演してきて無事に凱旋したときのご褒美。水上公園というところでやったんだよ。噴水にガソリン仕掛けて炎を立てて爆弾三勇士の話しにしたもんだから、その後二度と使えなくなった。
――ひどいですね。
おまえに云われたくないよ。
――炭鉱地帯をまわっていたときの受け手は?
そんなのいない。いきあたりばったりだもの。八木山峠を荷車ころがしてたろ。何度もダンプに轢かれそうになった。運転手は唖然としていたよ。時代錯誤もはなはだしい。町に降りたら山村工作隊と間違われたりして。でも最後は杉山さんという、鉱夫あがりの親分が親身に世話してくれた。旅役者から忠隈炭鉱に居ついた公民館長を紹介してくれたり。数年後、飯塚にテント芝居もっていった時は出世したと喜んでくれて町の人たち全員観に来てくれた。千人近かったから、テントに入りきれない。サイドのシート全部落として外からも観てもらったよ。
――仁義をわきまえた親分だったんですね。副司令官もそれに応えた。美談ですね。
よせ。おまえが解説すると大事な思い出が色褪せちゃうから。
――ではそもそもの始まり、大八車での炭住めぐりのエピソードに戻しましょう。
水非常(坑道落盤)が起きた場所で公演した時のこと、生き埋めにされた坑夫たちへの鎮魂のつもりで情宣してなかったから誰も観に来ない。あたりはまっくら。近くを旅公演してた風の旅団(現・野戦の月)の大造さん(曲馬舘時代の先輩、桜井大造)が駆けつけてくれて、車のライトで芝居を照らしてくれた。見てくれは強面だけど、意外と優しいんだよ。昔、金がなかった時も何度もご飯たべさせてもらった。
――苦労したんですね。
おまえに云われたくないよ。
――普段の寝泊まりは?
無人駅とか橋の下だよ。中間(谷川雁のサークル村があった)って町に着いたとき、雨がざんざん降ってきてさ、町内会館のひとが見るに見かねて雨宿りさせてくれたんだ。
――昭和の終わり頃はまだ人情が残っていたんですね。
ところが二日たっても三日たっても止んでくれない。だんだん気まずくなってね。こっそり夜中に逃げ出した。
――ずぶ濡れじゃないですか。
乞食稼業って意識が強かったんだろうな。いまの奴らは恵まれているよ。現場に家まで用意してもらって。
――そうやって炭住から炭住へ歩き通したんですね。
最初はどうやっても、幕を張れる場所をみつけられなくて右往左往した。
――誰も観てないんだし、こっそり東京に帰ろうと思わなかったんですか。
おまえだったら巡演したって捏造して逃げ帰ったかもな。凱旋のフリをして。
――そうです。そうです。
そうしなかったのは、きっと楽しかったんだろうな。何の見返りも期待せずにその日の芝居のことだけ考えてたんだ。秋の空が清々しかったなぁ。
――限界芸術としての大衆の原像を観ていたんですね。
そういう物言いしかできないからおまえは寿町のおっちゃんに嘗められるんだ。
――そうかもしれません。それから東京にもどってテント劇をはじめ、アングラ色を排除、徐々に独自な藝能論を確立していきましたね。それは同時に拡大路線を進めてゆくことになる。
最初はテント、ちっちゃかった。客も集められていなかった頃に、千代次の知り合いが竹本信弘(滝田修)さんを連れてきてくれたんだよ。デッチ上げで5年の刑を喰らい、出所したばかりでさ。あなたがたの芝居はけなげだって云ってくれたのを覚えている。ちょっと嬉しかったな。いま、羽村に来て昔の気持ちを取り戻せたような気がするよ。ここなら動員とか算盤はじくこともない。時間をかけて自由にできる。
――過ぎ去りし日々へのノスタルジーですか?
馬鹿。未来をみているんだよ。水族館劇場の。俺はもういなくなるの。
――35年間、お疲れさまでした。ククク。
邪悪な笑みだなぁ。そんなにおまえを叱るやつが消えるの、うれしいか。
――めっそうもない。これからも存分に𠮟り飛ばしてください。慣れっこにならないように。
とうてい信用ならないね。
――長い歳月振り返ってみて、最後に一言どうですか。
大笑い。35年の馬鹿騒ぎ。
――「仁義の墓場」ですね。ではお名残惜しいですがこのへんで。台本早くあげてください。
水族館劇場副司令官・桃山邑、これにて退散仕る②
2012博多「海の砦」
桃山特別インタビュー 聞き手 秋浜立
――あれから考えは変わりました?
変わらない。でも台本は書くよ。少しずつ出してるだろ。
――では前回約束したご質問を。
勝手に約束にするなよ。答えたくないことだってあるんだから。
――ご自分の最大の欠点は?
おんなの気持ちがわからないこと。
――最大の長所は?
おんなの気持ちがわからないこと。
――愚問でした。
ひとからはせっかち過ぎると良く叱られる。
――たとえば?
みんなで旅公演に出たことあるだろ。サービスエリアなんかで休憩するとき桃山は必ず停車する前に扉をあけて降りてしまうって淺野が笑っていたよ。
――副司令官の行動が早すぎて、ぼくらもついていけないことがままあります。
余裕がないんだなこころに。その点左門は立派だよ。いったことをやらなくてもまったく反省しない。「そうです。そうです」の自己追認の繰り返しだもんな。
――あいつは怠けているだけですよ。
でも、あんまり仲間割れするなよ。おまえの右腕なんだから。
――桃山さんはたくさんの書物に囲まれて台本を書いているというイメージがあります。ぼくもお宅にお邪魔するとき、また本が増えているという印象をもちます。
万巻の書、万里の道をゆく。この精神で勉強したいんだ。
――じっさい、書斎が三部屋。ゆうに一万冊は超える蔵書だと思います。しかもほとんど学術書。演劇書はほんの僅か。桃山さんにとって知識とはなんですか?
演劇書なんかから影響うけたらダメだよ。シェイクスピアは価値あるけどな。むしろ読んでも理解できないものにあたるんだ。ニュートンの「プリンキピア」とか。何度も眼をとおしているうちに、近代科学の始祖は同時に最後の錬金術師でもあったことが腑に落ちてくる。こうなりゃ、芝居の領域。物語が浮かんでくるんだ。ソクラテスがいってるだろ。知らないということを知っているかどうかが賢人か否かの分かれ目だって。知れば知るほど知らないことが増えてくる。中途半端な智慧でなにを伝えるの?そんなら本なんて一冊も読まないほうがいい。俺もまだまだ全然ダメだけどな。
――桃山さんが上京した時はすでに政治の季節が終焉し、若者たちが目標をライフスタイルの拡充に求め始めました。いわば異議申し立ての旗をたたんで、社会に投降するかたちで。
俺は大学いってないからピンとこないけど、たぶんそういうことだったのかな。芝居や映画とはまだ出会ってなかったけど、音楽に関してはいろんなこと考えていた。俺なんか、社会に強烈な否を再度つきつけた、パンクロックの登場までの空白の世代だよな。日本では中途半端な反逆としてのニューミュージックの台頭と大人になっていく時期が重なってんだ。あざとい都会人(自分では文化的と勘違いして、ドヤ顔をおしつけてくる)が跋扈してくる。こじゃれたサブカル系の半端な知識でわかった気になりたいなら、北山耕平(元宝島編集長)あたりに騙されとけば。なにがマリファナで開放だ。あいつら、百害あって一利なし。即死刑!(国家の死刑は反対だけど)
――過激な言動は白井聡みたいに炎上しますよ。
ユーミン批判だろ。俺は荒井由実をブティックで買ってくる(中村とうようの都市音楽享受への警告)ほど能天気じゃなかったし、細野晴臣も坂本龍一もピーターバラカンも、ついでに松岡正剛も(頭がいいから)ずっと警戒してきた。白井が「死んでくれたほうがマシ」とつぶやいて炎上したのは媒体を間違えただけ。SNSは瞬時に全世界にアナウンスされるからね。彼女の頭が悪かったことへの失望でしょ。それくらいいいじゃん、ユーミン死なないし。ま、死んでゆく奴に「死」という言葉を使うのはどうかとおもうけど。
――ネットでの情報お嫌いですもんね。ラインも絶対やらないし。
おまえらにガラパゴスって馬鹿にされてもな。GAFAは利便性以上にマジでヤバいと思ってるからね。インターネットの技術は知らないほうがいいの。めんどくさい、旧世代だからリテラシーもないの。情報戦でゼレンスキーに先手とられてるプーチンみたいだね。情報操作の方法がダサすぎる。
――そんなアナログな副司令官ですが、楽しい質問に移りましょう。いちばん好きな作家は?
山上たつひこ「冒険ピータン」先生(桃山は山上だけは先生と呼ぶ。本棚には彼の著作だけで百冊以上並んでる)に無断で勝手に台本にして、おまえを主役にしただろ。
――うれしくはありませんでした。
あれ以降だよな。被り物役者としての地位を獲得したの。
――思い出したくありません。話題を変えます。いちばん影響を受けた音楽家は?
ナイジェリアのフェラクティ。二十歳前後、生意気ざかりには衝撃だった。プロテストが歌詞じゃなくてビートにあるんだよ。「カラクタショウ」は芝居のラストにも使ったな。これも無断借用だけど。
――桃山さんの大好きなフランクザッパを僕も凄いと思って聞きましたが、直後に見せてもらったフェラのライブにはぶっとんだ。プリテンシャスなところがひとつもないのにカッコいい!
おまえに音楽がわかるなんて驚きだよ。
――写真家なんかはどうですか?
いっぱいいる。日本人なら、鈴木清、鬼海弘雄、(おふたりとも既にこの世にいないが、いまでもご遺族とは親しくさせてもらっている)川田喜久治。去年発見された津軽のブリューゲル、工藤正市もいいね。
――ついでに画家もあげてください
李朝の民画とか大津絵みたいな無名者が残したものかなぁ。なんか恥ずかしい部分を裸にされてる気分だぞ。エピソードじゃないじゃん。
――それは最終回に。ぼくは忙しいので左門が担当します。
まだ続くのか、いいかげんにしろよ。
水族館劇場副司令官・桃山邑、これにて退散仕る①
2022野戰攻城「出雲阿國航海記」建込み 新へっぽこ三銃士 左から 臼井のびい・リッチー秋浜・七ッ森サハラ
フェイスブックでお約束した、雲隠れ前の桃山インタビューです。
すでに言葉のはしはしに、生の有限性への覚悟がみてとれます。
同時に読む人を楽しませたいというサービス精神も滲み出ている内容です。
まだ台本は完成しておりませんが、なんとか開幕へこぎ着けようと、参画者全員が朝から汗水を流しています。どうぞお楽しみに。
桃山特別インタビュー 聞き手 秋浜立
――リタイア宣言びっくりしました。観客動員のあらたな手口かと感心したくらい。
これで客がわんさか来て、来年も俺が野戰攻城仕切ってたらおまえの生業である詐欺師と同じだね。
――今回で身をひく理由は?
内緒。
――このさい何でも聞いてやろうと思ってきたのですが。
おまえは小田実か?まぁいいよ。喋るよ。閉店セールみたいなもんだし。
――いつごろ引き際を決めたんですか。
まったく考えてなかった。建込み初日にいきなり発作がきて救急車で運ばれたんだもの。こんなことやってたら、あんまり長生きできないだろうって覚悟はしてたけどね。5~6回身体にメスをいれてるからね。西洋医学的治療はこわれたパーツをとりかえるようなものだから、身体に負担かかってたんだろ。
――病名は?
内緒。俺にも護らなきゃならないひとがいるんでね。
――いまの仕事や生活は無理と診断されたんですね。店じまいを決めたときの気分は?
おまえもしつこいね。三軒茶屋のチヨダ靴店みたいに半永久的な閉店セールもあるんだぜ。
――あそこ、三年以上だらだらセールつづけてましたね。やっぱり引退は客集めのためのガセですか?
そこまで恥知らずじゃないよ。医者からこの状態を続けるのは無理と判断されたんだ。俺は結構冷静にうけとめた。おろおろしなかった。くだらないテレビドラマ観ても滂沱の涙が溢れるのに、宣告には一滴も流れなかった。
――最初に思い浮かべたことは?
限られた時間の中で何ができるか頭が勝手に考え始めていた。
――ほんとですか。
赤紙は予想してたよりちょっと早かったけどね。
――芝居に未練は?
地上とは思い出ならずや。足穂だっけ?
――先に旅だった制作の中原蒼二さんも同じこといってました。
げっ!一緒にされたくない。いまの心境、撤回するよ。
――ではあらためて。道なかばでリタイアする無念は?
あんまりないかな。
――俄に信じ難いですが。
人間て変な計算するんだよ。これで眼の手術しなくて済んだとか、入れ歯にしなくて助かったとか。痴呆症になって徘徊したり、周りを巻き込まず安心したとか。
――貧乏人の悲しい性ですね。
深刻そうな医者の顔見ながら、いくら使わなくて済んだとか金の計算してるの。バカだねぇ。
――せめて芝居師として痕跡をのこしたいとか思わなかった?
それもない。朝3時に起きてお弁当つくって日雇い労働にいく毎日だったから。それからの解放感が大きかった。
――経済的には追いつめられるばかりですね。
助けてくれるひともいるんだよ。まわりに迷惑かける前に消えるのが一番さ。
――ありがとうございました。次回はこれまで語られなかったエピソードなどお話しいただければ。
え?これ連載なの?
――ネタがないんです。
いいけど、台本の邪魔だけはするなよ。まだ書き終わってないんだから。
盛りだくさんの野戰攻城、今度は坐禅会!
「水を離れて氷なく衆生の外に仏なし」ーー白隠。宗禅寺のご好意により、定期的に行われている坐禅会を芝居上演日にあわせて開催することが決まりました。無料です。参加希望者は観劇整理券配付ののち、野外儛臺のとなりにある宗禅寺本堂までおこしください。坐禅会は5時30分~6時30分。開演前のひととき、空の境地に身をゆだね、ゆったりとした時間を過ごすのはいかがでしょうか。
すでに詳細を告知しました「クラウンパレードin Tokyo(有料)」「昭和の阿國・一条さゆりをめぐって(投げ銭)」の他にも芝居上演日にあわせて鬼海弘雄写真展「人間の海2022」千葉大二郎野外展「 HASSUISM -野戰攻城編 」流浪する古書展「古本遊戯@天颷の鹿砦」が開催されます。いずれも無料。さらに5/28、午後2時~3時半には「Back To/Think About 1972 これまで/これからの沖縄について」が決定しました。まだアナウンスされてないいずれのイベントも詳細が決まり次第SNS、ホームページにて発表いたします。それもこれも全部ひっくるめての芝居です。ご期待ください!
5/29(日)特別イベント「クラウンパレード」
羽村にクラウン達がやってくる!
5月29日に水族館劇場の特設野外儛臺で行われる特別イベント「クラウンパレード」。夜の芝居と合わせて、ぜひお越しください。主催はサーカス学会会長の大島幹雄さんが呼びかけ人となってつくられたクラウンパレードプロジェクト。大島幹雄さんはこれまで水族館劇場ともさまざまな協働をし、2019年には役者として舞台にも登場しました。今回のプロジェクトにかけるメッセージが届きました。
笑いで平和を-クラウンパレードプロジェクトは、善を信じ、愛を信じる、それをクラウンが演じ、実践するプロジェクトです。戦争の時代に、そんな牧歌的な理想を掲げて何になると言われるかもしれません。でも理想を問い続けていくことこそ、クラウンの使命なのではないでしょうか。クラウンや愚者だからいま理想を語れるのです。
戦車に戦車で対抗してはいつまでたっても戦争は終わりません。戦争をやめるために何が必要か、それは人間の善と愛を信じる力です。愚者やクラウンは、それを訴えることができるのはないでしょうか。クラウンパレードの終着点は、ほんとうの平和がくる日です。それまで行進は続きます。
クラウンパレード in Tokyo
5月29日(日)午後1時(12時30分開場)
場所:水族館劇場特設野外儛臺
主催 クラウンパレードプロジェクト
入場料 2000円、小中学生1000円、未就学児無料(全席自由・当日精算)
入場券申し込み clownparadeticket@gmail.com
お問い合わせ 03-3876-7110(ACC)
当日・緊急連絡先 090-2207-8185
出演者(予定)
どん亀座、三雲いおり、ななな、クラウンSAKU、クラウントループ、ふくろこうじ、Witty Look、クラウンまこっちゃん,ジンタらムータ
天颷の鹿砦、着々と完成へ!
連日の雨。去年は風との戦いだった。シートも吹き飛び補修した。今回は雨。蒸し暑いと感じた瞬間肌寒い。これが野戰だ。城をつくり、城を壊す。台本がようやく動き始めた。じつは桃山は緊急入院していた。もう退院して万巻の資料に囲まれて物語を書き起こした。もはや待ったは許されない。時間との戦いだ。現場に副司令官はいない。機が到来したら、本人から説明があるはずだ。雨が頬を打つ。寒さが身体を包んでゆく。もはや涙か鼻水か判別つかない。とにかく台本を急がせなければ。今月末には美術軍団が舞台をつくりにやって来る。
役者交代のお知らせ
毎度毎度お騒がせ。今回満を辞しての出演となるはずの赫十牙。正月の不慮の事故、なんとか回復につとめたが無念の降板。台本書く前で問題なし。かわりに登場したのが期待の新星、高野幸雄。高いところもへっちゃら。繊細なキノコづくりもお手のもの。筍男の強力なライバルだ。すでに昨秋、傑作モスラで役者デビュー、演戯と小屋掛けに全力で向かう。頼もしい助っ人、水族館の渦に巻き込み、水族館を巻き込んで、野戰攻城の炎と燃える!代役ではなく、不二の役者に乞う、ご期待。
6/2(木)特別イベント「昭和の阿国・一条さゆりをめぐって」
水族館劇場の公演を心待ちにしている皆さま、今年は芝居の他にもさまざまなイベントを企画しています。お近くにお住まいの方はお気軽に何度でも、遠方にお住まいの方は芝居見物とあわせて、どうぞ足をお運びください。
特別イベント
5 月28 日(土)居原田遥 企画 沖縄本土復帰50 年に寄せて「〈仮題〉Back To 1972」
5月29日(日)大島幹雄 主催「クラウンフェスティバル」
6月2日(木)伊藤裕作 主催「昭和の阿国・一条さゆりをめぐって」
芝居上演日+ 6 月2 日午後4 時~
・鬼海弘雄 野外写真展「人間の海2022」
・千葉大二郎 野外展「HASSUISM- 野戰攻城編」
・流浪する古書展「古本遊戯」(劇場脇天幕にて)流浪堂主催
本日は、いち早く詳細が決まった伊藤裕作主催のイベント概要をお知らせします。
出雲阿国って何者なのか?
アメノウズメノミコトとの関係は?
一条さゆりとの関係は?
探れば闇が出現し、さらに探れば
そこに差し込む光があって・・・
特別イベント「昭和の阿国・一条さゆりをめぐって」
主催:伊藤裕作
ゲスト:川上譲治
6月2日(木)夜7時開場(※休演日)
会場 宗禅寺 第二駐車場 水族館劇場特設野外舞台
料金 投げ銭
問合せ 090-2722-6825(伊藤裕作)
野戰攻城進行中
野外舞台の建て込みが着々と進んでいる。
新機軸の足場資材「アルバトロス」(協力:松尾工務店)が今年も活躍。
特徴は部材の組み合わせやすさ。まるで根を張り枝を伸ばしていくような営み。
高みを目指す。到達した地点から見える景色は、羽村の丘陵、散りゆく桜、宗禅寺の墓群。
1ヶ月後の舞台に思いを馳せる。2ヶ月後には野外舞台も全て消え去る。
そのために渾身で取り組む。新しく加わった仲間たちも続々と建て込みに参加。
しかし暑い。今年の春は暑い。自然と向き合いながら進める野戰攻城。
高みの次はより深いところを目指していく。舞台以外にも様々な企画、仕掛けが進行中。HP、SNSで情報発信していくので刮目を。