お待たせしました、仰臥漫録、第三信!


お宝の「Alan Lomax in Haiti」を自慢気に披露する副司令官。1930年代後半の現地録音である。芝居ではついぞ見せなかった、おもわず頬がゆるむ姿は音楽を聴くときだけに顔をのぞかせた。

かれこれもうふた月くらい前。羽鳥書店の矢吹有鼓さんとフランス文学の桑田光平さんが仕事(羽鳥書店から刊行予定の桃山本の超ロングインタビューを採録)をかねて遊びにきてくれた。このあと光平さんはコンゴに遊学するため日本を発った。おみやげにザイール時代のリンガラミュージックのCDと大林稔教授のアフリカの経済問題の報告白書(どちらも一時代前ですが)をプレゼント。さすがに若い光平さんもパパ・ウェンバは知っていた。それにしてもビバ・ラ・ムジカの初来日公演はすごかったなぁ。ぼくも前の劇団をクビになり、あたらしく水族館劇場をたちあげようとしていた頃。音楽が一服の清涼剤と慰めてくれた。光平さん、パリで足止め食ってるみたいだけど無事ザイールにはいれたかなぁ?さて、ぼくが嬉しそうにかかえている布貼りのボックスは、10年前にゲットしたお宝である。アラン・ロマックスが1930年代のハイチでフィールドレコーディングした、民族音楽の数々。秋のさすらい姉妹の新作「むすんでひらいて」にもこのなかから何曲か登場予定!なんてたってフランス革命VS.ハイチ革命VS.田沼(意次)時代の出鱈目芝居ぢゃ。乞うご期待!