天飈の鹿砦、愈々建て込み開始!


多摩川上水の桜も満開に微笑むなか、羽村での二年目の建て込みが始まった。

芝居とは永遠と瞬間の交錯する夢魔の時間。時代が変わっても通底してゆく普遍的な要素と、いま、ここでしか叶わないアクチュアルな要素を綾織りに物語を綴ってゆく。シェイクスピアの昔から舞台の王道である。

今回、台本の構想を終え、執筆に取り掛からんとしたところでプーチンが軍事侵攻を開始した。ウクライナ戦争に関してのわれわれの立ち位置は前回報告したとおりだが、台本作者にはこの世界の加速度的憂鬱を是非とも芝居に取り込んで貰わなければ。構想は全て練り直し!チラシのストーリーは根本的に廃棄された。いつものことか….。

新しい物語はベトナム戦争当時、沖縄の米軍基地を抜け出した脱走兵が諜報船に乗せられ根室ルートでソビエトに亡命するところから幕をあける。剽窃、謀術を自在に操る桃山渾身の夢幻劇!お楽しみに!