2022野戰攻城、開始!5/29にはクラウンフェスティバル!

全国の水族館劇場ファンのみなさま。お待たせしました。パンデミックもなんのその。細心の配慮を施しながら本年度の野戰攻城がはじまりました。今年はお寺とも相談、待ち時間を利用したいろいろな企画をたてました。

宣材であるチラシを印刷後、ウクライナ戦争が始まりました。同時にお世話になっている大島幹雄さんから、本来キエフで行われる予定だったクラウンフェスティバルにエールを送る催しを日本で開催したい。ついては水族館劇場の野外舞台を会場に、という打診がありました。大島さんは膝の悪い親友がキエフに閉じ込められているみたいで本当に心配していました。

日時は5月29日午後1時から3時。決定です。わたくしは藝能の民が政治にストレートな発言をすることを固く戒めてきました。政治こそが藝能に奉仕すべきだと強く信じるからです。その戒めを破ります。報道疲れが出始めたとはいえ、あまりに偏った情報が垂れ流す世界の熱狂には毅然とした声をあげなければならないと考えました。


「プーチンでもない。ゼレンスキーでもない。今すぐに戦争をやめろ」

これはわたくしが敬愛するサパティスタ民族解放軍が出した声明です。リーダーであるマルコス副司令官は、この戦争を基底部で支えるシステムと闘わなければ虐げられ隅に追いやられた者たちの声はとらえられないと強く戦争状態を非難しました。システムとはなにか。自由と民主主義の名の下に富を独占し、弱者を廃棄するグローバル経済を形成する潮流が生み出す支配態勢です。マルコスは豊かさを物資に求めません。こういう至極まっとうなメッセージがあまりにも少ない。この国の報道でまともなバランスを持つのはスポンサーを持たないいくつかのネット番組くらいです。わたくしたちは2003年、アメリカが出鱈目な情報をもとにイラクへ軍事侵攻したとき、翠羅臼や桜井大造とともに抵抗23の旗のもと渋谷で歌舞音曲の反戦デモをくりひろげました。その時だれひとり反戦デモ隊がフセインの味方だなどと考えもしなかったでしょう。アフガニスタンしかり。パレスチナしかり。真実を写す鏡だけが未来の可能性を袂に引き寄せることができるのです。わたくしたちは現代河原者です。風変りな芝居をお見せする藝能者に過ぎません。だからこそ声を大に叫びたい。今すぐ戦争をやめろ!戦争の熱狂をクールに拒否しろ!

コメディアーダ参加者全員集合写真

2022野戰攻城決定!

全国の水族館劇場ファンのみなさま、お待たせしました!本年度の野戰攻城の概要を発表します。

つぎからつぎへと変異するコロナウィルスの感染のゆくすえを睨みながら、GOサインを控えてきましたが予定通り敢行することを決定しました。もちろんパンデミックは収束したわけではなく、昨年同様これからの感染拡大次第で延期する選択肢は残してあります。コロナだけではない、世界情勢も大変不安定な時代の影がますます色濃くなっていることをヒシヒシと感じます。こういうときだからこそ、芝居者はただ黙ってマイナス要因がとおりすぎるのを座してやりすごすだけでは存在理由がなくなると確信しています。これは不能に終わった「乾船渠八號」公演から一環した水族館劇場の方針です。

今回もあらゆる防衛策を講じて一夜の宴をひらきたいと考えています。お誘い合わせの上、ぜひご参集を。


花に坐し、月に酔えば、生きすぎたりや南無八幡

◉顔見卋 わんざくれの石礫 ◉序  水の滸りのアラベスク  ◉破 怪物から天球へ  ◉急 アガルタの星の凱歌  ◉切 草木虫魚の迷宮

Naufrágio 出雲阿國航海記

剽窃  謀術  桃山邑

5/19㊍20㊎21㊏22㊐ 27㊎28㊏29㊐30㊊31㊋6/1㊌ 3㊎4㊏5㊐         

臨済宗建長寺派  宗禅寺 第二駐車場  特設野外儛臺  天飈の鹿砦  
全公演 夜7時 開演 木戸銭4000円 全席自由


特別イベントも目白押し!

〈仮題〉Back To 1972  沖縄本土復帰50年に寄せて
ゲスト未定。5月28日㊏ 午後2時 OPEN※沖繩、辺野古基地ゲート前で上演した、さすらい姉妹「陸奥の運玉義留」作演出・ 翠羅臼 ビデオ上映あり。
昭和の阿国・一条さゆりをめぐって
ゲスト川上譲治。6月2日㊍ 夜7時OPEN 

芝居上演日+6月2日の併催 開場午後4時~
①鬼海弘雄 野外写真展「人間の海2022」
②千葉大二郎 野外展「HASSUISM-野戰攻城編」
③流浪する古書展 劇場脇天幕にて 古本遊戯 流浪堂主催

詳しくはこちらからご確認ください。

11月11日ニュース記事について

11月11日付ホームページ ニュースの原稿が間違っていました。文中、さすらい姉妹が展示空間をどう敵対性の美学(ジャック・ランシエール)につなげてゆくかお楽しみに。とありますが、正しくはさすらい姉妹が展示空間をどう敵対性の美学(クレア・ビショップ)につなげてゆくかお楽しみに。です。慎んで訂正いたします。

師走のイベントは神楽坂!水族館劇場の向こうがわ!

千葉大二郎「水族館劇画」より2021

年末年始のさすらい姉妹がかたちを変えて神楽坂に初登場。
これまで大晦日の山谷を起点として四半世紀にわたり継続してきました寄せ場巡演ですが、昨今の感染症拡大のもと山谷福祉会館の越実委の方針とわれわれの思いが食い違う部分があり、藝能による「開き」を遠慮せざるを得なくなりました。
新宿や寿町からは互いに困難を乗り越えて公演を実現しようとする意思の確認がとれていますのでひきつづき決行します。同時に寄せ場以外の場所にも転戦するべく模索を重ねてきました。そのひとつが神楽坂の美術ギャラリー「eitoeiko」でひらかれる「水族館劇場の向こうがわ」というイベントへの乱入です。

秋の「モスラ」から一転、新作「のざらし姫」をひっさげて、さすらい姉妹が展示空間をどう敵対性の美学(クレア・ビショップ)につなげてゆくかお楽しみに。なおギャラリーから展覧会のプレスリリースが配信されました。

https://suizokukangekijou.com/wp-content/uploads/2021/11/水族館劇場の向こうがわ.pdf

「アントロポセンの空舟」CDは絶賛発売中!
水族館劇場HPショップでの通販、または古書 往来座古書サンカクヤマ古書ソオダ水古書ほうろう古本遊戯 流浪堂私の隠れ家にて発売中です。

水族館劇場がまたやってくるヤァヤァヤァ!大盛況!

昨日、来年の野戰攻城が決定した羽村の宗禅寺にて開催された水族館イベントは近隣の方々で満席になり、制作に復帰した梅山いつきの進行でさすらい姉妹「モスラ」八幡神社版の上映、大島幹雄さんの講演、桃山も交えた聴衆との座談会と無事終了しました。

大島さんの新刊「日本の道化師」も用意した分が完売。講演の内容が日本の道化や御神楽の係累から黒い翁のことまで水族館ともリンクする内容だったためか、交流も活発におこなわれました。

次は神楽坂のギャラリー、エイトエイコで岡本光博、千葉大二郎をメインにした「水族館劇場の向こうがわ」という展示。まもなく情報公開されます。

「アントロポセン空舟」サウンドトラック完成!

ご要望の高かった今春の野戰攻城のテーマ曲、および劇中で使用したオリジナル曲のCDが完成しました。

4年ぶりの音原集です。はじめてさすらい姉妹の歌も収録しました。2017年暮れ以降の公演の劇中曲はテーマ曲のなかった、2020「乾船渠八號」をのぞいて、ほとんど網羅しました。2019「搖れる大地」のテーマは頭脳警察「乱破」に収録されていますので、ぜひこちらをお買い求めください。

来たる11月7日(日)午後1時より(開場12時半)宗禅寺(本堂・客殿)にて開催される「水族館劇場がまたやってくるヤァヤァヤァ!」の会場で先行販売します。購入者には素敵なおまけ付き。ぜひ足をお運びください。
イベントの詳しい内容はこちら

また水族館が全面的にバックアップした千葉大二郎「HASSUISM-WM」のけもの展示終了。連日数時間にわたり叫び声をあげつづけた若い美術家の魂はかならず国家に抗する感性を涵養してゆくことだろう。つぎなる共闘がたのしみです。

11月7日宗禅寺イベント、水族館がまたやってくる、ヤァヤァヤァ!

告知が遅れました。千葉大二郎との協働を終えてすぐに次の動きに移ります。

かねてより企画のあった宗禅寺での水族館イベントが11月7日に本堂で開催されます。来年春の野戦攻城を見据えた、地元のひとびと、従来の水族館ファンを交えた交流の場にしようと企画しました。

当日のメインゲストはサーカスを語らせたら右に出るものがいない、ドキュメンタリー作家の大島幹雄さん。われわれがどのようにこの地に根付いてゆくか。自由にみなさんと語り合うイベントにしたいと考えています。当日はアンケートなどで要望のあった春の「アントロポセンの空舟」のサウンドトラックCDを特別おまけ付きで先行発売する予定。

午後のひととき、みなさまとご一緒したいと思います。高井一家総出演で好評を博した「モスラ」の上映もあります。ぜひお集まりください。

「水族館劇場がまたやって来るヤァヤァヤァ!」

会場 宗禅寺本堂 https://www.hamura-souzenji.com/
11月7日(日) 午後1時スタート

総合司会 梅山いつき
13:00〜ご挨拶 桃山邑
13:15〜さすらい姉妹「モスラ」上映
14:00〜大島幹雄講演「不思議な時代の不思議な河原者たち」
15:00〜座談会来春の野戰攻城にむけて 「モスラ」から「世界の涯までつれてって」へ地元の声を聴く
    宗禅寺住職 高井和正 桃山邑 千代次 大島幹雄 司会 梅山いつき

料金 無料(お賽銭あり)

千葉大二郎『HASSUISM-WM』千代田区へ!

五月の「アントロポセンの空舟」で役者、美術の大車輪を演じた千葉大二郎が野外現代美術展に出品します。この夏ひそかに水族館劇場とつくりあげた直径4メートルの巨大水車を廃校あとの屋上にひきあげるというこころみ。無謀ランカイ屋としての面目躍如。詳細は以下のとおり。


野外美術展「のけもの」

ウェブサイト
https://eyescream.jp/art/101216/amp/?__twitter_impression=true

会期:2021年10月29日(金) – 10月31日(日)12:00 – 20:00 ※最終日は18:30閉場 ※荒天時はクローズの可能性あり。

会場:3331 Arts Chiyoda 屋上
   〒101-0021 東京都千代田区外神田6丁目11-14

・東京メトロ銀座線末広町駅4番出口より徒歩1分

入場料:無料 

お詫びと訂正

インターネットラジオRadiCroで放送しました「毛利嘉孝のアートリパブリック」でゲストの桃山が言及しました美術史家のお名前をうっかり「佐治かおり」さんとお伝えしてしまいました。正しくは「佐治ゆかり」さんです。黒森歌舞伎との縁は美術館の学芸員として衣装を展示することで生まれたらしいです。「近世庄内における芸能興行の研究ー鶴岡・酒田・黒森」せりか書房刊。タイトルどおり「法楽」「黒森歌舞伎」の研究が詳しく掲載されています。なお、番組は10日まで再放送。以下のURLでいつでも聞けます。https://www.radicro.com/program/munpare.html

さすらい姉妹「モスラ」は今週末の三軒茶屋、太子堂・八幡神社版をあらたに書き上げてふたたび連日猛稽古中。大変な混雑がが予想されますが年に一度の例大祭。入場制限はしません。9日、10日とも19時開演。入場無料(投銭)年末年始寄せ場巡演はコロナ禍のため縮小規模でとりおこないます。みのがすことなかれ!

桃山、インターネットラジオにゲスト出演

演出を担当してきた毛利嘉孝教授のラジオ番組に登場します。本放送は29日(水)23:00より。RadiCro(レディクロ)より配信されます。以下のリンクにアクセスしてください。

https://www.radicro.com/news/radicro-tokyo/munpare/%e3%80%8e%e6%af%9b%e5%88%a9%e5%98%89%e5%ad%9d%e3%81%ae%e3%82%a2%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%bb%e3%83%aa%e3%83%91%e3%83%96%e3%83%aa%e3%83%83%e3%82%af%e3%80%8f%e3%80%829%e6%9c%88%e3%81%ae%e3%82%b2%e3%82%b9/

現在鋭意(遅れ)台本執筆中の合間をぬってゲリラ的に収録されました。さすらい姉妹をご存知ないかたはぜひ聞いてください。先日告知しました「モスラ」コロナ禍で稽古場所が思うように確保できず、われわれは神社、お寺、夜の公園と漂流しながら稽古を続けています。婆娑羅の時代の歌舞妓の原郷から中東の政治情勢まで。モスラの翅が風神をおくる路上芝居。ご期待ください。